異形の者たちを狩り殺せ。『かつて神だった獣たちへ』1巻 感想など
『父の仇を討つ為に旅をする少女』と
『かつて神だった獣を狩る男』の物語
※ネタバレ注意
▼あらすじ
南北の内戦が起きた時代、
劣勢に追いやられた北部は禁忌の技術で
作られた異形の兵士“擬神兵”を生み出した。
擬神兵の力により内戦は終わりを告げ、
和平へと導かれた。
だが“神”として称えられた彼らは
次第に人の心を腐らせ“獣”となっていく。
“擬神兵”の父を殺された少女・シャールは
父が“獣狩りで”殺された意味を知る為に、
擬神兵を殺すための旅を続ける“獣狩り”のハンク
と共に旅を始めるのであった。
▼擬神兵
禁忌の技術を用いて作られた異形の兵士。
人の姿を引き換えに神にも喩えられる力を手にした。
神の力はあまりに強大で、人の身に戻れない彼らは次第に
居場所を無くしていくのであった。
特徴は全て神話上の生物の名前であること。
などなど・・・。
▼主な登場人物
シャール
ナンシー・シャール・バンクロフト
擬神兵だった父を殺した
「白いコートのフードを被った男」
を探していた少女。
ハンク
かつて擬神兵の隊長を務めていた男。
“獣”となった擬神兵を殺すという
部隊の約束の下、擬神兵を狩る。
ライザ
巨乳のお姉さん。軍の情報局
戦後処理部の女性。
ハンクのサポートをしている。
▼感想
これは良いダークファンタジー。
戦争で英雄となったのに戦後では
化け物扱いされ居場所を無くしたものたち。
それぞれが単に暴れているだけの獣であれば
同情の余地が無いのだが、彼らは彼らの
想いに従って、未だに生きるために戦い続けている。
だがそれでも狩らなければならない。
今を生きているが、過去の存在なのだから。
人の弱さや醜さもきちんと描写されています。
面白かったです。
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